第46回子宝カウンセラーの会を開催しました。

2018年12月9日、東洋医療専門学校において第46回子宝カウンセラーの会が開催されました。年末のお忙しい時期にもかかわらずたくさんの先生にご参加頂き、誠にありがとうございました。
 
 

第１部　医学博士 邵輝先生　「反復移植不成功の対策」

反復移植不成功の大きな原因の一つにストレスへの感受性があります。ストレスがあると脳に影響し、ホルモンバランスが崩れますので交感神経の神経伝達物質を抑えるシベリア産松瘤エキスを使用します。移植前はシベリア産松瘤エキスと抑肝散を使います。抑肝散は主に子どもの夜泣きや疳の虫に使われますが、不眠症、歯ぎしり、更年期障害、イライラなどにも使われます。3回以上移植に失敗している患者さんを対象に、シベリア産松瘤エキス使用群、抑肝散使用群、何も使用しない群で妊娠率を調べたところ、1カ月後、6カ月後ともにシベリア産松瘤エキス使用群の妊娠率が一番高く、次いで抑肝散使用群の妊娠率が高いという結果になりました。併用すれば妊娠率はもっと上がるのではないかと考えます。
 
 

第2部　英ウィメンズクリニック　部長　十倉陽子先生　「当院で取り扱っているサプリメント」

着床のメカニズムに関する研究や卵の診断技術が進み、それに対応する治療が必要になっています。妊娠率の向上、妊娠合併症の予防、赤ちゃんの健康を守るためにサプリメントも使用します。現在、低出生体重児が毎年約十万人誕生する深刻な状況で、しかも満期の低出生体重児が多く、若い妊婦の低出生体重児が増えています。低出生体重児は関連疾患があり、「小さく生んで大きく育てる」は避けたいです。Barker仮説から発展したDOHaD仮説により、妊娠前から妊娠中、授乳期間中にエネルギーや栄養素を適切に摂取することで病気を予防できる可能性があります。サプリメントへの対応が軽視できなくなっている今、内容成分を充分に理解することが大切です。
 
 

第3部　
●メディカルサロンM岐阜漢方センター　天使の産声鍼灸院　野崎利晃先生　「後天の精を養う　陰の妊娠三穴　陽の妊娠四穴」

鍼灸、漢方、タンポポT-1エキスなどの統合医療を併用した方としない方のIVFによる妊娠率を比較すると、前者の妊娠率の方が高いことを示すデータがあります。妊孕性には個人差がありますから、足りない部分を生殖医療や統合医療で補うとよいです。当院では後天の精を養う陰の妊娠三穴と陽の妊娠四穴を基本に行っています。今の季節は耳の温灸も併用しています。耳を温めると首の交感神経節が温まり、緊張を取ることができます。
 
●英ウィメンズクリニック サプリメントサポートセンター長　　山口庸仁先生　「タンポポT-1エキスを用いた胚盤胞取得率及び妊娠率の年齢別比較対象とシベリア産松瘤エキスを用いた男性不妊患者の精子所見について」

タンポポT-1エキスの使用によって胚盤胞の取得率及び妊娠率に有意差が発生するかを検討したところ、どちらも年齢に関わらず使用群の方の率が高く、有意差が出ました。また、シベリア産松瘤エキス使用群と栄養素＋シベリア産松瘤エキス使用群で精子所見にどのような変化があるかを検討したところ、精液量、精子濃度、運動率、総運動精子数、奇経率の全てにおいて両群であまり差が出ない形でよい変化がありました。男性の精子に関してシベリア産松瘤エキスに含まれるピネシアコムオイルの抗酸化作用が有効であると考えます。
 
 

第４部　神戸東洋医療学院　早川敏弘先生　「食の情報の最前線　辟穀」　

近年の精子数激減の一因として農薬の影響が指摘されています。欧米では科学者たちが農薬類を禁止するように警告していますが、シリアルやお茶など日常的に摂取するものの多くから農薬が検出されています。辟穀は五穀を絶ち、気功をするという二千年前の糖質制限健康法です。2010年頃から24時間の断食でオートファジーや免疫細胞が活性化するなど科学的に機序が解明されつつあり、今後、解毒や断食など東洋医学の「引き算の考え方」が注目されると思います。
 
 

第5部　萬育堂薬房　橋本実沙樹先生　「温灸・カッサ講座　胃腸障害」

胃腸障害に対する温灸とカッサの使用についてお話ししました。ツボは陰陵泉、足三里、胃兪を使います。食欲不振や胃痛には足三里に温灸をします。養生の灸であり、寿命を延ばします。2019年4月12日から萬育堂薬房においてカッサ療法士育成講座第20期を開講します。鍼灸師が東洋医学やカッサの使い方、ツボ指導等を行います。ぜひご参加下さい。
 
 
 
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